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集患に威力を発揮する患者満足度

口コミをプル戦略の中に位置づけることは、キーパーソンをターゲットにしたコミュニケーション戦略以外には特別な対策がない。医療事故や院内感染を発生させない基本を着実に実施する品質保証や情報開示の上に、住民と病院、相互のコミュニケーションの中で自然発生する身体の構築ととらえるべきである。

1、口コミの高速化

稚拙な医療事故や医師のあるまじき行為など良くないことは短期に伝播される。かつて患者自己負担を導入したとき、医院で告示記事を掲載したところそのあと3日で、老人の外来が激減するということがあり、落語のネタにも使われた事件があった。

現在は、ブログやSNSで家族、知人に伝わり、家族、知人から患者に伝わるというパターンでわらに伝播速度が加速している。すなわち医院の信頼の失墜はマスコミに知られずとも数日で伝わる時代だという認識を持っておかなければならない。

他方で、良いことは多く重複するか、感動にまで到達することがない限り伝わらず、その伝播速度も遅い。

賞賛する文化は日本にもともと存在しないが、医院側からのコミュニケーションの工夫はこれからの医院ではまだ改善の余地がある。

これからの時代は、医院側から賞賛されるような情報をあくまで情報の一つという姿勢で告知することを考えていかなければ激化する競争には打ち勝てないだろう。